何がしたいか分からないまま生きてきたあなたへ

こんにちは。カウンセリングオフィスボイスのうえだふみこです。

学校を卒業するまでには、自分のしたいことが見つかると思っていた。

でもそんなことは起きなくて、進路選択を急かされてとりあえず就職。

夢や目標を持っている友だちがまぶしくて、自分には何もない感じがする・・・。

もしあなたがこんな状態だったら、「今」が考えてみるとき。

この記事では、何がしたいのか分からない状態になる原因と、そこから抜けだすためのマインドセットについてお伝えしますね。

何がしたいのか分からない原因

選択肢の多さは迷いを作る?!

子どもから大人になっていくうちに、世の中にはいろんな仕事があることに気付いたあなた。

たくさんある仕事の中で、自分に合ったものを見つけたい。
選択肢が多いと、自分に適したものを選べそうな気がしますよね。

では、本当にそうでしょうか?

たとえば・・・
あなたがスーパーマーケットでジャムを買うとして、24種類の品揃えと6種類の品揃えではどちらから買うでしょうか?

実際に行われた「ジャムの研究」では、買い物客のうち24種類のジャムから購入したのはたったの3%。

一方で、6種類のジャムから購入したのは、その10倍の30%。

「選択肢は多い方がいい」って思いがちですが・・・
この研究から分かったのは「選択肢が多すぎると、人はかえって選べなくなる」ということ。

ちなみにこの研究では、買い物客は商品を購入する前に、24種類のジャムと6種類のジャムの試食コーナーに立ち寄っています。

その際の試食率は、24種類のときは60%に対して、6種類のときでは40%。

試食の段階では24種類の方が買い物客の関心をより引くものの、いざ購入となると6種類の方から選ばれるのです。

私たちは選択肢の豊富さを喜ぶことはあっても、実際選ぶのは迷いが生じにくい少数の選択肢から。

ジャム選びでさえこうなのですから、一生を左右する仕事なら迷いはなおさらのこと。

あなたが選べない本当の理由

選択肢が多すぎて迷ってしまうとき、ジャムだったら究極「買わない」ということもできます。
でも、職業選択ではそんなことは言っていられない。

そこでよくあるのが「消去法」。

でも、あなたが本当に望んでいるのは、「これがしたい!」と自分の内側から湧いて出てくるような情熱で決めること。

消去法で選んでも、「これでよかったのかな?」という気持ちは拭えないのです。

ほかには、「多数決」。

あなたのことをよく知っている友だちや家族、先生や先輩からのアドバイス。
多くの人が「○○が向いてそう」と言ってくれたものでよしとする。

あながちそれも悪くはないけれど、あなたは「これがいい!」と納得感を持って思えるでしょうか?

こういう決め方に共通しているのは「あなたが不在」ってことなのです。

あなたはいつも思っているはず・・・
「自分に合ったものを見つけたい」と。

では、その「自分」とは何でしょうか?

服を買うとき、自分に似合うものを選ぶことができるのは、自分のサイズを知っているから。
肌に合う色、骨格に合うデザインを知っていたら、もっと似合うものを見つけられるはず。

自分に合うものを見つけるためには、まず「自分を知る」ことが大前提なのです。

あなたが選べない本当の理由は、選択肢が多すぎること以上に、自分自身のことを知らないからなのでは?

「自分を知る」ために必要なマインドセット

あなたがこれから進む方向性を決める上で、「自分を知る」ことは第一歩。

そのためには、「好きなこと」「できること」「世の中で必要とされること」の3つの関係性を考える必要があります。

「好きなこと」を知るのが大事な理由

「好きなことだけじゃ食べていけないよ」
今まで何度も言われるうちに、あなた自身がそう信じるようになっているかもしれない。

それでもやっぱり「好きなこと」は大事。
なぜなら、それが宝石の原石である可能性が高いからです。

時間も忘れて没頭すること、ワクワクするようなことの中には「あなた」がいる。

「好きこそものの上手なれ」という言葉のように、好きなことを繰り返していくうちに「できること」へと磨かれていくのです。

「できること」はまわりの人が教えてくれる

あなたにとって「できること」を見つけるのが難しいのは、できることがないからなのでしょうか?

学校教育の中で、私たちはいつも誰かと比べられて生きてきました。

誰かと比較されるのが当たり前の環境に長く身を置いていると、しだいに自分が誰かと比較するのが普通になってしまう。

「この程度はできるうちには入らない」
「自分よりできる人はもっといる」
自分に厳しい評価を下す癖がついていくのです。

その癖のせいで、まわりの人からほめられること、重宝がられることがあっても、軽く受け流して「できること」に気付かない。

あなたにとっては「普通」のことでも、まわりの人から見たら「すごい!」と思われることはきっとあるはずなのです。

今まで経験してきたこと、多くの時間を費やしてきたことで、どんな「できること」を磨いてきたでしょうか?

ここで気を付けたいのは、ただ「できること」だけを見つけることではなくて、「好きなこと」と「できること」の両方が満たされていること。

なぜなら「できること」だけでは主体性が伴わず、「できるけど、したくない」状態になってしまうからです。

「好きなこと」と「できること」が活かされるための条件とは?

「好きなこと」と「できること」が仕事として最大限活かされるためには、条件があります。

それは・・・
「世の中で必要とされること」。

「好きなこと」と「できること」だけでは、趣味の範囲にとどまるか、宝の持ち腐れで終わってしまう可能性があります。

この2つが発揮されるためには、活かされる機会や場所が必要。
需要と供給の関係ですね。

たとえば・・・
あなたがパソコンが好きでスキルも高かったとして、パソコン能力が必要とされるかどうか。

語学が好きで流暢に話せたとして、使う機会があるかどうか。

今持っているスキルや能力は、まだまだ世の中で通用するレベルではないかもしれません。

でも、今はそれでいいのです。

登りたい山が見つかれば、どんな準備が必要なのかおのずと分かってくるものです。

今のあなたに必要なのは、登りたい山を見つけることなのですから。

まとめ

今でこそ心理士をライフワークにしている私ですが・・・

ここに至るまでにはほとんどの選択を消去法や多数決で決めてきました。

自分が何をしたいのか分からなくて、行き当たりばったりで生きてきました。

寄り道をしたからこそ見える景色もありました。

でもすごく遠回りをして、登りたい山を見つけるまでに、たくさんの時間とお金と労力を消耗してしまいました。

あなたには限りある資源を有効に使ってほしい・・・。
あなたが楽しみながら山登りができることを願っています。

<参考文献>
シーナ・アイエンガー(2010):選択の科学.文藝春秋.
森岡毅(2019):苦しかったときの話をしようか.ダイヤモンド社.

上田 富美子(うえだ ふみこ)

心理学の知識やスキルを日々の生活で活かして、心も身体も健康になって、人生を豊かにしたい人のためにブログを書いています。

臨床心理士・公認心理師・SEP(ソマティック・エクスペリエンス・プラクティショナー)

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